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L'Arc-en-Ciel「DUNE」

私がラルクさんのインディーズ1stアルバム「DUNE」を聴いたのは93年春のことです。発売されてすぐぐらいです。そしてそれは同時にラルクさんとの出会いでもありました。私は前振りもなく、唐突にDUNEを購入して唐突に聴いてるんですよね(友人Nちゃんに薦められたような記憶はおぼろにあるんですけどね〜)。ラルクさんのことは全然知らなかったので、かろうじてhydeを認識していたぐらいだったと思います。hydeだけはね、何しろ図抜けてキレイだったし、白かったし、目立ってたので。他のメンバーはおそらくsakuraすら認識していないと思います(^^;;。

ちなみにラルクさんは、すでにシーンでは話題でした。当時のシーンは、LUNA SEAと同世代のバンドたちが(成功したか否かは別として)ほとんどメジャーデビューを果たして、次世代の3バンドが中心に来始めてました。それがラルクさん、黒夢、Three Eyes Jackです。なので、DUNEをいきなり買ったのも、別に私に先見の明があったのではなく、シーンの常識として次に来るのは、ラルクか黒夢かスリーアイズだってはっきりしてたんですよね。

あともうひとつ、私が勝手にラルクさんと大物と認識していた原因があります。いちばん最初にラルクさんの名前をはっきり覚えたのが、FOOL'S MATEの「Floods of Tears」のちっちゃいレビューだったせいです。その内容は正確には覚えてませんが、「予約のみで完売」という部分だけがくっきりとインプリンティングされたんですよね。だから「ラルクっちゅーのはそうとう人気者バンドだぞ」とアタマから思い込んでいた節があります(笑)。

なので、私の中では93年春の時点ですでにラルクさんは全国区のバンドでした(笑)。今から思えば、実際にはまだ全国ツアーもやったことなかったんですけど。SHOXXとかFOOL'Sとかばかり読んでるとそういう勘違いをしちゃうんですよね〜。

個人的に初体験だったのは、「リアルタイムでインディーズのアルバムを買った」ということ。LUNA SEAやZI:KILLのインディーズアルバムを遡って購入したことはあったんですが、ただいま現在インディーズの、海のものとも山のものとも知れぬバンドのアルバムをふらっと買ったのは初めてのことでした。そして、今となってはあとにも先にも、そんなことをしたのはラルクさんだけでしたね。やっぱり性格的にめくら打ちはできないらしく。でもって、なんで購入しちゃったのか――それは謎に包まれています。結局思い出せません(^^;;。買った店は覚えてるんだけどな〜。

そして、聴いたDUNEは、目から鱗でした。当時ヴィジュアル系シーンの主要バンドしか聞いてなかった状態だった私にとってはラルクさんの音はすごく新しかったです。こんなん聴いたことないわー!と思いました。それまで私が聴いていたバンドとは、音のつくりが全然違うように聞こえたんですよね。

ラルクさんを語るに言い尽くされている言葉で陳腐な印象すらありますけど、やっぱりラルクさんが新鮮だったのはその空気感、広がりのある空気感だったと思います。こんな雰囲気は、こんな雰囲気を作り出す音ってのは私は聞いたことがなかったんですよね。

それから、同時に「こんなにオリジナルな音なのに、ポップだ、スゴイ」って思いました。私は当時ヒットチャートの主流とは縁遠かったですが、そうはいってもそれなりにわかりやすい音しか聞けない人でもあったので、たとえば黒夢のインディーズファースト「生きていた中絶児」辺りはちょっとキャパシティ超えてたりしました(笑)。その私からすると、DUNEの音は決してわかりやすい音じゃないはずだったし、メロディーもまったくポップの公式に当てはまらない変なメロがいっぱい(当時は考えてみるとhydeさんがメロ考えてますからね〜)。そうは思ってるんだけど、耳はすごく素直に聞けるんですよね。それでまた感心。

当時メンバーも知らないのでファンって方向には行きませんでしたが、それだけに客観的に「これは売れるわ…これ、もうメジャー級だよ」と思ったものです。いや、マジで(笑)。オリジナルなのに、私でも素直に聞けるキャッチーさもある、こりゃもう売れる条件はそろってるな、こりゃー売れるよ絶対、売れないわけないわ〜…とか思ってました(笑)。

あと、言葉にずっとしかねてきた感覚ですが。もうひとつDUNEがいいアルバムだなぁと思ったのは、世界をこれだけ作っていながら生々しいなっていうのがありました。構築型に見えるのに、不思議と生っぽさがあったというか。もしかしたらはじめてのアルバムってことでいろんな面で荒っぽさがあるはずですんで、その辺の勢いをそう感じたのかもしれないです。とにかく、世界をめっちゃ構築しているわりにずいぶんナマっぽいなと感じていて、そこのバランスがまた奇跡的だと思いました。

ただし、これは奇跡的と言ったように、偶然の産物の可能性も高かったし、事実そうだったように思います。でも私にとってその奇跡的なバランスがDUNEの魅力だったのは間違いないし、個人的には世界の構築は一部の人に愛されるが広がりにくいと感じていたので、それを広げられるとしたら、この絶妙なバランスのとれているラルクだと思ったですね。うまく言えないですけど。

今のファンが聞いてDUNEをどう思うのかってかなり未知で(笑)。けっこうクセがあると言われてしまうんですが、私は今聞いてもやっぱりこりゃスゴイアルバムだなと思います。