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「ever free」閉鎖

2000年7月20日、hideちゃんのパーソナルサイトever freeが閉鎖されました。

同じ日、横須賀にhide MUSIUMがオープンしていて、私はその日は行けなくて家にいて原稿(爆)に追われてたんですね。で、夕方ごろ、ふと思いついてメールチェックをしたら…ever freeのhide Maling Listが異常な量(80通以上)のメールを寄越してました。「おわー、ミュージアムオープンにしてもすげーな」と思って、読んで仰天…ever free閉鎖。

あわてて見に行ったever freeはカラフルなトップページの写真がすべて白黒にされていました。すでにすべてのリンクも外されていて、hide's VOICE(hide日記)もROCKET BOARD(掲示板)もPSYENCE'97(ever freeの前のデザインがすべて残されていました。なかには「hideの独り言」(日記)も含む…)も跡形もなく消えうせていました。

残っていたのは実はhideちゃんと共同管理人だったという舞台監督さんの益子さんの閉鎖を告げるメッセージのみでした。

正直、それで全てを納得できるような状況ではありませんでした。

本当に私は甘いんですけれど、まさかこんなカタチで消え去ることになるとは思っていなかったので、hideちゃんの日記を保存してなかったんです。なにがショックってそれがいちばんショックでした。もう読めない。閉鎖自体もあまり考えてなかったんですが、見始めた当時は私もいつまで続くかわからないと思ってたんですよね、一応。それでも…まさかこんなふうに前もった告知も何もなく終わってしまうとはカケラも想像してなかったんです。だから…閉鎖されることになったら保存しようって感じで、今思えばバカみたいに悠長です。

さらに私は「今」だからこそ、いっそう油断してました。私がネットを始めてever freeに出入りした当時はまだhideちゃんが世間にどれだけ残ってくれるのかというのがまったく未知でした。というよりも、いずれ世間は忘れていくんだろうと諦めに似た気持ちでいたわけです。だからever freeもいつまで残るのか…難しいところだと思ってました。けれど、hideちゃんの周囲の人たちは私の想像以上のパワーでもってhideちゃんを世間にアピールしつづけて、ついにはミュージアム開館まで至りました。となると、ever freeも閉じるとは到底思えませんでした。

直前にhide official web siteが開設されてました。でも、これは本当に事務的な内容のサイトだったので、新たな情報を書きこむ場所が少ないever free(hideちゃんが作ったままで残されているのでコンテンツの変更ができなかったりして情報提供サイトとしては不都合が多かっただろうというのは想像できます)と適材適所で共存していくつもりで作ったサイトだと思ってたんです。

唯一不思議だったのはhide official web siteからever freeへのリンクがなかったことです。今から思えば、これは不吉な予感でした。でも……本当に私は甘くて、その不吉さを感じていながらもまったく想像できなかったんです。本当にバカみたいです。私。

ともあれそういう状況下でよりにもよって、ミュージアムオープンの日にever freeは唐突に閉鎖されました。閉鎖しますという告知ではなく、実力行使でもって問答無用に閉鎖されてしまいました。

この抵抗しようのない、暴力的な消滅は…………。正直口にもしたくないぐらいですが、今思い出しただけで冷静でいられなくなりますが、あまりにも「あの日」を思い出してしまう状況でした…………。

白黒になったever freeを見た瞬間――「あの日」と同じように、抵抗できない暴力的な力で、再び、hideちゃんを奪い取られたような気がしました。私はそう感じました。

閉鎖はやむをえないことだったのかもしれない。そこまでは、ツライですが事情もあるでしょうし、納得してもよいです。でも…なぜ、ファンの傷痕を再び抉るような方法を取ったのか……それがいちばん悲しいです。

同じ傷を受けた私は、あのときと同じように思いました。あのときは神様に、そして今度はオフィシャル関係者に。「hideちゃんを返してよ!!」と、まったく同じことを思ったんです。なんで、何で奪うの、返してよ!!理屈なんかどうでもよくて、神様が恨めしくて恨めしくて、ただ大事な人が目の前からいきなり奪われてしまったから、悲しくて悲しくて、返してよ!!と思ったんです。

死んでしまったあの人をいつまでも思いつづけるのは依存だとか、そういう人もいます。でも、たとえば子供をなくした母親が新たな子供を得たあとも、なくなった子供のこともいつまでも愛しく思うのは依存ですか?愛しいのは当たり前ではないでしょうか? 私はとっくの昔に歩き出しています。このサイトを見りゃ一目瞭然でわかりますが、私は私の人生を楽しんでいます。でも、だからといって、hideちゃんを忘れるわけではないんです。歩き出したからといって、hideちゃんが私の大事な人であることにはまったく変わりありません。hideちゃんが私を助けてくれることがなくても、私はhideちゃんが大好きで、大事な大事な人なんです。大好きな人を奪われてなぜ、悲しまずにいられるでしょう?

閉鎖直後、オフィシャルサイトの掲示板に「ever free難民」が溢れました。そして、「奪わないで」「返して」「なんでこんなことをするの」「納得いきません」そういう声が溢れかえりました。それを読んだ人から「大人になりなさい」とか「依存してるんじゃないの?」とかそういう否定の声もあがりました。私はこれにはやっぱり思わずにはいられなかったです。依存とかそんなのじゃなくたって大事な人は大事な人です。その大事な人を暴力的に殺されて、なぜ黙っていられるのか?と。

本当はただのパーソナルサイト閉鎖です。もしも、前もって告知されていたとしたら、私はここまで過剰な反応をしたか…。おそらく日記を保存して、そして閉鎖を見守ったのではないかと思うんですよね。けれども、私のなかで、あまりにも「あの日」がフラッシュバックする閉鎖だったため、まるで二度hideちゃんが神様に奪われたような気持ちを味わってしまいました。

きっと「大人になりなさい」と言った人はフラッシュバックしなかった人なんだと思います。私も閉鎖が順当な手順を踏んでいたならば、まぁ「大人になりなさい」と言うとは思えないけど(笑)でも、おそらく「返して!」と叫ぶこともなかったと思うんですよ。本当に無駄に傷つけられたもんです、私ってば。

あと、順当な手順を踏んだらever free閉鎖に納得できるのか?というのも本当は微妙です。益子さんを責める気にはなれませんが、同時にあのコメントでは理解できない部分も多くあります。単に知らないことが多いので具体的にどうこう言うことはできないという感じです。

で、仕方ないので、大人の事情を捨ててみて、すごーく単純に考えると―ever free閉鎖しなくてはならない事情というのは、やっぱり理解できなかったりします。大人の事情があるにせよ、その大人の事情がまったく推測できない(もしくは推測すると疑心暗鬼のネガティヴな方向にしか行けない)ので、ever freeって、なんで閉鎖する必要があるんだろ???と素朴に疑問です。でも事実関係がわからないので、素朴に疑問ではあるんですがこれ以上は止めておきます。

言いたいことはなぜ、私はこんなふうに再び傷つけられなくてはいけなかったのか?それだけです。

2000.7.26