Under the Sun

X-JAPAN「BALLAD COLLECTION」雑感

2003.08.17(Sun)

「BALLAD COLLECTION」 released/1997.12.19

タイトルどおりバラードコレクションですね。9月に解散して12月にリリースされた、この時点での唯一のオフィシャルベスト盤だった…と言っていいんでしょうね。なにせXはそれまでに4社ぐらいレコード会社と関係していたので、この時期はなんだか山のようにいろんなベスト盤(いわゆる本人不参加のやつ)がリリースされてしまったので、私はもうなにがなんだかさっぱり把握できていませんでした。今もってあのときいったいなにがリリースされていたのかよくわかりません。赤いやつとか金色のやつとか(シャアじゃないんだから…)、なんか得体の知れない物体がくっついてくるやつとかシングルセットとか、なーんかいろいろあったような気はしますが…(笑)。

この、バラードコレクションなんですが。最大のポイントは当然、「The Last Song」という新曲が収録されていたことです。

10.The Last Song
 word:YOSHIKI/music:YOSHIKI

…やっぱりここまでくると書くのがつらいです。新曲が入ると聞いて、そのタイトルが「The Last Song」と言われたときにはちょっと頭の中が白くなりました。この辺の時系列(Last Liveが発表されたのがいつだったのかとか…)は全然覚えていないんですけど…。

日本語詞部分はなんだか痛い言葉を単調に繰り返してて…痛いです。個人的には、だいたいLast Songなんてどう考えても痛そうで「つらいよ、聞きたくねぇよ」とマジで思ったんですが、その10日後にはLAST LIVEが控えていて絶対演奏されるわけで…そのときに「へぇ、こんな曲なんだ」とか間の抜けたことを思いたくないという気持ちだけでやむなく聞きました。間違いなく最初で最後の生演奏になるわけですから。それでちゃんと買ったときに聴きました。正直LAST LIVEがなかったらうちのBALLAD COLLECTIONはそれこそ4年間ぐらい封印されていたかもしれません(^^;;

とてもとてもきれいな曲で…DAHLIAのころから続いていた、感情が抑え気味になっている悲しくてきれいな曲でした。でも、歌詞はところどころ抑えきれなくなっていて、「Am I wrong to〜」辺りはすごい気がしますけど…。「終わったんだ」と客観的に見ていて次に進もうとしている部分と、なんでなんでって子どもみたいに言いたいような悲しい衝動が、混合している感じがします。でも、それを「悲しい」とうまく感じることができてないのかなぁと思ったりします。

しばらくYOSHIKIさんのそういう置いていかれた子どもみたいな悲しい姿って見えなかったんですが…この曲ではそういう彼がところどころで顔を出している気がしますね。なんとなく、この曲のYOSHIKIさんの姿って、座り込んで呆然と空を見上げているみたいなイメージです。で、ときどきわぁって感情が出るんだけど、すぐに沈静化して、また呆然として…。でもってそのまま頭の片隅で「でも立たなくちゃ、歩かなくちゃ」ってぼんやり考えているっていう姿に見えます。終わりであり始まりであるっていうテーマは頭では一応あったんだと思うんですけど…正直YOSHIKI自身がそれを実感するまえに作られた曲だったんだと思います。この曲では歩き出せていないですよね。…やっぱり悲しい曲だなぁ。

LAST LIVE以後、YOSHIKIはむしろ爆発的に(反動もあったかも)動き出そうとしてました。ちゃんとこの曲の通りに、YOSHIKIは次の章に向かって立ち上がり歩き出そうとしていたんですよね。…なんというか、この時期のことを思い出すと…泣けてしまいます。

Posted by koko at 12:00 AM | Comment (0)
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