Aliens

「MASTERPIECE」感想

2004.11.25(Thu)

発売前日に聞いたときから感想を書こう書こうと思っていたのですけど、なんかアルバムともなると気負いすぎるのか、ちっともまとまらない。でも、書かないと書かないままになるので、書き散らかしておきます。

初日にもちょろっと書いたことですが、プロローグとエピローグ、そしてボーナストラックの朝焼けサラウンドがいい効果になってますね。特にエピローグのストリングスが「これにて終了」的なきっぱりとした終わり方をしているため、朝焼けサラウンドが終わりのあとのテーマソングみたいな感じになってます。で、映画のエンディングテロップが出てくる時間を連想してしまった私は必要以上にしんみりしました(笑)。曲もそんな感じだしね。

アルバム全体としても、一枚のアルバムとしてとてもまとまりがいいなと。これはTIME TO GOからだと感じていますが、RIPちゃん、アルバムの締めをまとめるのがすごくうまくなったんですよね。終わりにかけて、起承転結の転と結がとてもきれいに決まっているので、ストーリー性のようなものが感じ取れて通して聞きやすい。これは多分構成力だと思うのですけど。この構成力と、プロローグ&エピローグ&朝焼けサラウンドが相乗効果で、締めが本当威力を発揮してるなあと。

アルバムに入ったことで、曲の持つ力がすごいアップしたのがDandelionですね。私は最初からこの曲大好きだったですが、シングル時はぴんと来なかった人も多かったようで。それがこのアルバムに収録されたDandelionは評判いいですよね。この曲のもつテーマは一曲だけで伝えるには大きすぎたのかなとか思います。あ、いや、テーマ自体はシンプルなものなのですが、それをリアルに伝えるのは難しいっていう感じかなぁ。聞き手にこの「Everybody is the Sunshine 誰もがflower」という実感を持たせるのが難しい、みたいな。シンプルなだけに上滑りしてしまった面もあったのかなと。
で、アルバムで、その実感とかをもたせることに成功してるように思うんですよ。Dandelionの持つ暖かさとかまっすぐさとかそういうのが伝わりやすくなったように思います。それが多分、アルバムの構成によるのではないかと。なかでもポイントは、その前のSTRANGEの存在で。

STRANGEはアルバムバージョンなわけですが、シングル時は「大人になっていっていろいろ変わっていって、なんか変だよね」みたいな考え込んでる曲だったわけです。それが、このアルバムバージョンでは、曲の最後の最後、RYO-Zさんヴァースで、ものすごく鮮やかに世界が変わるんですよね。この鮮やかさはちょっと感動もんだったりして、RIPちゃんに感動させられるとなぜか「畜生!」と言いたくなる私は何度となく「ちくしょー!!」なんですが(笑)。自分の変化や周囲の変化に「なんか変だよね」と言っていたのが、RYO-Zさんヴァースでがらっと、全部ひっくるめた肯定に転じるわけです。この部分はアルバム全体を通した起承転結の転でもあると思います。
そして、「さぁ新しい世界へ行こう パラダイスへ Have a nice day」と歩き出して、Dandelionでのあの力強いビートと暖かいメッセージに繋がっていく…という。

個人的には最初のときはアルバムを聞きながらもざっと先に詞を読んでまして、RYO-Zさんの追加部分の詞も聞く前に先に読んでたんですよ。で、「ああ、なるほど、そういう展開をするんだ」ぐらいだったんです。が!実際に曲で「Have a nice day」を聞いたら、不覚にも思いきりぐっと来てしまいました…(笑)。で、ぐっときてるところにダンデが駄目押しみたいに始まって…「ちーくーしょーーーお!」みたいな(笑)。

しかし、RYO-Zさんヴァースはシングル時にもアイデアはあったと言ってましたよね。でも、あえてそれをシングル時には入れずに、このアルバムでこの流れで入れてくるというのは、すげぇなあと。なまじかシングルでもともとのあの曲の世界観に馴染んでいたので、いっそうRYO-Zさんヴァースでの展開が鮮やかに見えたっていうのは絶対あると思うんですけど、シングル時からすでにダンデに繋ぐことを考えていたんでしょうか?それだったら、すごいですけどね。それともSTRANGEのアイデアはそれとしてあって、ダンデと流れにしたのはアルバムを作っていく途中でそうなっていったのかなぁ…?どっちにしてもこのSTRANGE〜Dandelionの流れは本当すごいなと思いますけどね。

そんでもって、Dandelion〜unknownで歩き出したRIPちゃんは解き放たれて未知なる世界に歩き出すわけですよ。この流れは本当ちょっとじーんと来ますね。噛み締めちゃいます。しかも、このアルバムのいいところはこういう明確なストーリーがあるのに、それを大仰ではなく、軽やかに見せたところだと思います。軽やかに歩き出すRIPちゃんたちの姿が逆に感動的です。
unknownは好きなリリックが多いのですが、PESくんのヴァースとか好きでねえ。soulを背負っておおいなる一歩を踏み出すのに、そのsoulはハンドメイドだったりするとことか。「んでもってアコギ片手にさいならバイ 置き土産に歌うララバイ」とかめちゃめちゃ好きだなあ。RYO-Zさんのリリックの「呪文解くパズーとシータ」もお気に入り。

なんか話が拡散してきちゃいましたけど(^^;;。私がMASTERPIECEを最初に聞いたときに感じたのはこういう感じの感動でした(笑)。そして感動しつつ、「畜生!!」とつぶやいていたわけです(笑)。で、そんなところに朝焼けサラウンドまでやってくるわけだからね(笑)。このアルバムの後半の構成は、軽やかだけどツボつきまくりの構成で、ホンット「チクショウ!」ですよ(笑)。

すいません、力尽きてきたので取り留めのないまま終了…。

Posted by koko at 04:56 | Comment (0)
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