Under the Sun

ライターさんたち

2003.08.11(Mon)

Xには特に関係の深いライターさんってのがけっこういらっしゃいます。でも最近は継続的に記事が出ることもないので、そういうことはなかなかわかりにくくなってるかなぁと思って。Xにゆかりが深いライターさんのことを適当に書いてみようと思います。私の印象に残っている人だけですけど(笑)。

ちなみに、フリーライターさんだけではなくて、雑誌の編集の方も含んでます。

大島暁美さん

おもに音楽専科社でのXの記事を書いていた方。ARENA37CとSHOXXですね。特にSHOXX。でもそれだけではなくて、Xとヴィジュアル系全般に関してはかなり幅広く活躍しています。FOOL'S MATEでも書いてたし、ロクfとかでも書いてたような。通称「あけぴぃ」。私は大島あけぴぃとお呼びしているときが多いです。

彼女がヴィジュアル系ファンに有名なのはSHOXXで連載している「ロックンロール日記」のためでしょう。これは彼女が酒の場や仕事で出会ったバンド系の人たちのエピソードを書いている日記。こういう日記を書いていることからもわかるように、彼女がいちばん得意なのはアーティストの素顔、日常の雰囲気を垣間見せること。インタビューでもあまり音楽の話や精神的な話に深く突っ込んでいくよりは、ささいなエピソードを聞き出すほうが得意だと思います。

Xに関してはとにかくhideちゃんと仲良しで、一時期は毎日のように飲んでhideちゃんは日記の常連さんでした。ただ、あまりにも仲良しすぎて(笑)、後半はhideちゃんのインタビューはあんまりやってなかったような気がします。インタビューしても砕けすぎてしまうという感じで(笑)。でも、YOSHIKIのインタビューはそうとう多くやってると思います。YOSHIKIに関しては後半も引き続きよくやってましたよね。彼女に対してはYOSHIKIさんは、傍若無人なお子様、傍若無人な大将っていう可愛いけど困ったわがままものという内輪向けの顔を見せてたと思います。深く突っ込むタイプではありませんけど、自然な内輪向けの顔が見られるという意味でとても嬉しいライターさん。

それからPerfect Bestかなにかに書いたXのヒストリーの文章は、よかったです。事実と適度な思い入れのバランスがお手本にしたいぐらいで。愛情を持ってかつ適度な距離感をもって書ける人なので、ライブレポとかも目立ちはしないし面白いわけでもないですが、向いていると思います。ARENA37Cが毎度ライブレポは彼女だったんで、安心して買えましたね。

羽積秀明さん

FOOL'S MATE編集長。通称「うつみん」。最近はほとんど自身で記事を書くことはなくて、編集長としての仕事に専念していると思います。が!!XとYOSHIKIに関してだけはいまもって、他人に任せることはしません。絶対に編集長自ら記事を書き下ろします(笑)。

とゆーわけで、実は問答無用にひたすらYOSHIKIファンであるうつみん。ええ、私は、彼は良くも悪くも単なるYOSHIKIファンだと認識しています(笑)。93年ぐらいまではまだ他のバンドの記事なども書いていたので、彼がそこまでどツボにはまっているとは想像もしてませんでしたが、94,5年ごろ記事を書くことはめったになくなっていたのに、Xの記事だけは書き続け、あまつさえ小さなCDレビューまで自ら書き、XのFCにYOSHIKIさんについての熱い文章を寄せるとあっては、「…こいつただのファンなんじゃねぇか?」という疑いも生じてきます。

97年解散のころ、ある日とつぜん、LAのYOSHIKIからうつみんに呼び出しがかかりました。〆切直前のことです。が、彼はあっさり〆切と追いすがったであろう編集部を見捨て、YOSHIKIのいるL.A.まで一直線(笑)。それまでも「なんだかうつみんってYOSHIKIの取材だけは絶対自らやるよね…」とは思ってましたが、雑誌の〆切まで見捨てるとなると、これはもうただごとではありません(笑)。この辺で私のなかで「うつみんは単なるYOSHIKIファン」という認識が確定しました(笑)。

わかりにくい言い方かもしれませんが、「カリスマ」であるYOSHIKIに惚れ込んでいる人です。運命とかそんなんも感じちゃってるようですし…本当に「ファン」としか言いようのないハマリ方をされてらっしゃいます(笑)。そういう意味では私なんかよりも純粋にYOSHIKIの可能性、器のようなものに惚れ込んでいて、常に多大な思い入れと深い愛情でもってYOSHIKIに接してらっしゃいますね〜(笑)。

うつみんに対してはYOSHIKIは「アーティスト」の顔を見せますね。だから、アーティストYOSHIKIの美意識のようなものがいちばん出るのがうつみんのインタビューだと思います。でも、苦悩する姿を見せてもうつみんなら大丈夫(実際うつみんにとってはそれもまたYOSHIKIの魅力でしょう)という信頼があるのでしょうか。あけぴぃと彼に対してはけっこう弱音を吐いてるときもありますね。見てると、YOSHIKIはとてもうつみんを信頼していると思います。YOSHIKIが復活するって言ってやったSound Revolutionとかで、司会だったうつみん。自ら涙ぐんでいたようですから(笑)。あんまりねぇ、雑誌の編集さんが復活に際していっしょに涙ぐんでくれるってないですよね(笑)。

ちなみに他のメンバーに関しては途中からうつみんは自ら取材をしなくなったんですが、初期HIDEちゃんにうつみんが取材をしてたりすると、ともにYOSHIKIらぶらぶなふたりなので、なんだかYOSHIKIらぶーな会話になってておもしろいなーと(笑)。

市川哲史さん

「Rockin'on Japan」のライターさんで、その後94年だったかな?独立して「音楽と人」を創刊、初代編集長となったのち、一時失踪。現在はおそらくフリーライターとして復帰されて、オリコンを中心に記事を書いています。私たちは素直に「市川さん」と呼んでますけど、通称ありますか?

XとはRockin'on Japan時代からのお付き合いです。ジャパンは当時B-TとかXとか載せてましたが、実際にはこの辺を取り上げていたのは市川さんだけでした(笑)。とゆーわけで、ジャパンは市川さんが退社してからはXは載せてくれなくなりましたね〜(^^;;。ジャパンからは「X PSYCHEDELIC VIOLENCE CRIME OF VISUAL SHOCK」というXの単行本を出していて、これはジャパン定番の生い立ちを語る二万字インタビューの拡大版でした。そんなわけで当時メンバーを知るのにいちばん適当な入門書でしたね。ただこのときYOSHIKIはいちど生い立ちを語ったんですが、「自分にとって衝撃的過ぎる、つらすぎる」という理由で、生い立ちインタビューはボツになり、結局お蔵入りしたまま。しくしくしく。と書いていたら、自伝発売決定。さすがに市川さんではありませんね(笑)。

ジャパンで書いているライターさんは全体にそうですが、市川さんも大変個性の強い記事を書く方です。文章を見ると「あ、市川だ」とわかるというタイプですね。そしてこれまたジャパンの人全体に言えることですが、話をまとめるのがうまい。そのまとめに向かって話を誘導するのもウマイ(笑)。ので、YOSHIKIみたいなタイプはけっこう誘導されてしまうときがあります(笑)。つまりYOSHIKI自身が自覚してない部分を市川さんがきれいにまとめてくれるので「ああ、そうだそうだ」とYOSHIKI本人も納得しちゃうっていう(笑)。そういう流れで二人で作り上げたいちばん大きな成果が「多重人格YOSHIKI」というやつだったと思います。一時期は他のインタビュアーのインタビューの中でもYOSHIKIってば普通に「純粋YOSHIKIがね」とか「戦略YOSHIKIが」とか話していたりします(笑)。

ちなみに市川さんみたいなタイプがいちばんぴったりはまるのは、HIDEちゃんだった気がします。HIDEちゃんと市川さんですと、同じフィールドで話せるので、簡単に誘導されないしお互いに啓蒙しあう部分があるし、話が噛み合うんですよね。とゆーわけで、マイナーだと思いますが(笑)、私は市川さん取材のHIDEちゃんの記事とゆーのが好きでした。Rock iT!の巻頭特集大好きでしたし。

ところでどーゆーわけか、HIDEちゃんは市川さんに対しては、Xをすごく大事にしているところを見せることが多かった気がします。その印象から来ているのか、私的には市川さんはXの「同志」ってイメージがあります。

わざわざ人格をわけて話を聞いただけあって(笑)、YOSHIKIもいろんなこと話しますが、特に戦略関係の話は得意。あと、市川さんの前でいまさらかっこつけてもしょーがないっていう面もあるんでしょう、かなり素のYOSHIKIだと思います。めっちゃぶっちゃけた裏話的な話が出てくるのも、市川さんのインタビューですね。

小林信也さん

「青い血の微笑」という(このタイトルもどうか…)YOSHIKIの単行本を出した人。もともとはスポーツライターさんなんですよね。それがどこでどう間違ったかYOSHIKIの単行本を出した(笑)。まぁXファンにはよくあることかと思いますが、Xの熱に飲み込まれてYOSHIKIの持つドラマチックさみたいなのに持っていかれて、突っ走った結果がこの本という印象です。

この時期の小林さんがYOSHIKIに夢中であることはよくわかるのですが(笑)、夢中すぎて、それ以外が見えないような視野の狭さがあって、その辺が鼻につくという人も多いです。まぁ、私的にはこの時期の小林さんがこれを本気で書いたことは疑っていないので(笑)、これはこれで小林さんの見方だからと思ってて「嫌い」とまでは思っていないんですが、でも鼻にはつきますね、確かに。それに、実は私にはちょっとついていけないセンスも多出(^^;; 私シンクロニティとかその手のことはよくわからんのです。でもうつみんもときどきそういうこと言いますし(うつみんが言う程度のことならわかりますけど)、YOSHIKIとその辺は縁があるようですね。本人は「僕、多いんですよね、そういうの」程度でたいして気にしてないようですけど(笑)。

なんていうのかなぁ、YOSHIKIの音よりもYOSHIKI自身よりも、YOSHIKIの持っていたドラマ性、ドラマチックさ、それだけに魅せられてしまっていた人のような気が。なので、それを裏切られていくと(94〜95年ぐらい?Xの停滞期ですね)可愛さ余って憎さ100倍的になってしまうという、これまたある種のファンの典型であるように思います。同じ「ファン」でも、YOSHIKI自身に惚れ込んでしまったうつみんとは、対照的な「ファン」だったライターさん、ってところでしょうか。

その後、「Xの爪痕」というXファンを取材したアンオフィシャルの単行本も出してますが、買ってないし、ちゃんとは読んでません。雑誌連載時は一応全部立ち読みしたと思いますけど。でも、この頃は彼はXそのものに対してはほとんど興味なかったんじゃないかなあ(笑)。正直、それこそ女性誌とかに載ってるドキュメンタリーと言われてもおかしくない感じの内容でしたよね(^^;;

吉見祐子さん

この人はあんまり知っている人いないんじゃないかと思いますし、私も「彼女いまなにしてらっしゃるのかなぁ」という感じ。えーと、92年ごろにBEST HITという雑誌でYOSHIKIについて語る連載を持ってた人です。あとは94年ごろかな?に単発のインタビュー記事をお見かけした記憶がありますが、あとは私も知らないな〜。

この人も自分の思い入れでYOSHIKIを語るタイプの方でしたが、小林さんとはまったく方向が違って、完全に女性のもので、しかもモードが「母」でした。とゆーわけで、この人の書くYOSHIKIはとっても可愛かったです(笑)。YOSHIKIもこの方にはそういうモードで接してたんでしょうかね。常にもましてお子ちゃま発言が多く、可愛いんですよ、これが(いや、どっちかわからないけど(笑)。YOSHIKIがそういうことを多く言っているのか吉見さんがそういう発言を多く取り上げてしまうのか(笑))。硬派な男性ファンなんかには「なんじゃこりゃ」という記事だったような気もしますが、私は変り種でけっこう気に入ってましたね。これだけじゃ困るけど、こーゆーのもあっていいんじゃない?みたいな(あ、そーゆー意味では小林さんもそうだったんですけどね)。

Posted by koko at 12:00 AM | Comment (0)
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