Under the Sun

X-JAPAN「ART OF LIFE」雑感

2003.08.15(Fri)

「ART OF LIFE」 released/1993.08.25

あらゆる意味でフツーじゃない存在です。ミニアルバムという体裁でしたが、実際には一曲しか入ってないし。

個人的には私が91年にはまってから一年以上の時を経て「初めてリリースされた音源」でした。「初めてリリース日に買える!」ってそりゃもう、気分的には歴史的事件!!ぐらいの勢いで買いに行きましたよね(笑)。勢いありすぎて同じ初回盤を2枚買ってしまったり。

1.ART OF LIFE
 word:YOSHIKI/music:YOSHIKI

繰り返しますが、この曲はあらゆる意味でフツーじゃありませんでした。曲そのものも、この曲を取り巻いていた状況も。

本当は「Jealousy」と組み合わせて二枚組のアルバムという形態でリリースされるはずが、収録できなくて結局それからまる2年が経っての発表となりましたし、さらにその前からずっとYOSHIKIは繰り返しこの曲の存在を語っていたので、3年間ぐらいずっと存在だけが知られてたんですよね。さらにこの曲は当初Jealousyの翌年92年にはリリースされる予定だったので、それと同時発売を目論んでいた市川哲史さんのYOSHIKIインタビュー本「ART OF LIFE」は大先行発売になって(笑)、92年5月にはとっくに発売されちゃいましたし。んで、この本というのはYOSHIKI自身によるART OF LIFE歌詞解説本というパートを含んでいたので、先に解説だけが発表されちゃってるし(笑)。そんな状況だったので、ほとんどこの曲自体が伝説化しちゃってました。

この曲についての本はこれだけじゃなくて、FOOL'S MATEからも「ART OF LIFE」という、こちらはメンバー全員のインタビュー本が出ています。これは逆に遅すぎで、2年後の95年にようやく発売されたんですけど。なにが言いたいかというと、一曲のためだけに二冊も単行本が出ているという状況は変ですよね?と言いたいんですけど。まぁ、正確には市川さんのは「多重人格YOSHIKI」というテーマが中心で、その一環として「ART OF LIFE」があるという形を取ってますけど。

まぁとにかく曲自体も付随する意味合いも大きすぎる曲で、簡単に感想とか書けない感じです。無理やり簡単に感想を書いても「30分あるけど、長く感じない」とかぐらいしか書けないし(笑)。

話ずれますけど。音楽誌とかのこの曲のレビューって、どれもこれも、「長く感じない」か「長く感じる」か、それしかなかった(笑)。「ああ、そうですか」としか言いようのないレビュー…。

好きとか嫌いとかそういう範疇で済ませられない感じで、書きにくいですけど、そうですね。YOSHIKIの想いを知るにはやっぱり曲を聴くのがいちばんなんだと、当然のことなんですが、思います。YOSHIKIって人は基本的にはすごく自己表現欲の強い人で、話せることは話す人だし、人生自体で語ってしまうような人ですが…でもやっぱり最終的には音楽で表現してる人なんだなと思いますね。この曲についても、前述の通り解説本まで出てますが、実は言葉で話しきれない部分もたくさんあるでしょうから、話してないこともたくさんあるし。…あ、いまさらなことを書いてますね。私が、YOSHIKIに関してはまず、曲というよりも生き方に「がーんっ!!」とぶっ飛ばされた人なので…改めて「そうかぁ」と思う部分があるんでしょうね。

ライブでは93年「RETURNS」の2日目でだけ、演奏されました。うおっ!と思った記憶があります。正直ライブで演奏できるとは思わなかった。HIDEちゃんがずっと固まって立ち尽くしたまま弾いていたのがすごい印象に残っています(笑)。この曲はギターがすごく難しい曲だそうで…とうか、そもそもギターのフレーズじゃないフレーズが満載らしいんですよね。YOSHIKIが譜面で作っちゃってるから、「人間の構造を無視したフレーズ」だらけらしい。で、その話を覚えていたせいでしょうか、私には珍しくHIDEちゃんを見てて、「わ、硬直してる!(笑)」って思ったんですよね(笑)。うつむいてひたすら弾きまくってる姿がすごく印象に残ってます。でも、1回だけだけどこの曲を生で聴く機会があったってのは本当よかったなぁと思います。

Posted by koko at 12:00 AM | Comment (0)
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