Aliens

「One」

2004.05.22(Sat)

Oneです。
私が最初に「…RIP、本気で来るかも…」と強く存在を認識した曲ですね。
以下、すごくチャート寄りというか、ファン視点じゃない話になります。Oneリリース当時って私ファンでもなんでもなかったので…そのころ思ってたことね。

当時の私は、名前だけは99年のTMC時から知っていたものの、降谷がつれてきた新人さんだと思ってて(この勘違いはファンになるまで続いた…(笑))、そのまま存在を意識することもなく忘れてて。で、STEPPER'S DELIGHTをCDTVで見かけたときも最初は全然気にしてなくてスルーしてたんです。でも、この曲20位〜30位ぐらいをすごく長ーく、うろうろしてたんですよね。で、「なんだかずいぶん長く売れてない?」って思って、「どっかで注目されてんのかな?」と動向を気にするようになりました。で、まだSTEPPER'Sがチャートに残ってたうちに雑念エンタテインメントがリリースされて、初登場が10位以内に来たので、「あら…世の中がちょっと変わってきた…?」なんて感慨深く見てました(笑)。<いや、その二三年前にDAが出て、ようやく日本のメインチャートにもHIP HOP系が来るかなあと思ったら続かなかったんで、
HIP HOPはやっぱり日本の一般層には馴染まないのだろうか…無理なのだろうか…なーんて考えてたころなので(笑)。

ただ、このころは(というかずーっと)、さっきも書いたとおり降谷が連れてきた新人だと認識してたんですよ。また曲がああいうアッパーな勢いのあるパーティーチューンでしょ。新人の勢い任せかもしれないとか思ってて(笑)。やっぱり勢いって大事だしすごくパワーのあることで、それだけでも一点突破はできるんですけど…でも、HIP HOPってチャートで何度も一点突破だけはしてるんですよね。ただ、それが広がらない。
なので、やっぱりもうそろそろ本格的にHIP HOPが売れるためには勢いだけじゃダメだよな…とか考えてたんです、私。だから、STEPPER'Sと雑念だけのときは、RIPが本当に来るとはまだ思ってませんでした。まだまだ新人の勢いと見てたんです(ま、そもそも根本的にRIPちゃんを勘違いしてるわけですけど(笑))。

んで。本題のOneです。<長かったな、オイ(笑)。
上記のような目でRIPちゃんのことを見てたんですが、あんまり当時音楽情報とかにはアンテナ立ててなかったんで、Oneの前情報とかは全然ありませんでした。何の情報もなく、CDTVのゲストライブを見ました。
これが、すっごいインパクトあったんですね。

まず思ったことは「うまい!」ってことだったんですよ。
とにかく、PESくんパート→サビのリリックに目から鱗。HIP HOPの人たちでも、これができる人たちが出てきた!と(笑)。CDTVのゲストライブでさらっと歌詞を見ながら一度聞いただけで、この流れにはぐっと来ちゃいましたもん。「都会の街の明け方」「空虚な空気」「孤独」「寂しさ」→「この世界に一つだけ 君は世界に一人だけ」→「それぞれひとつのライフ それぞれが選んだスタイル 一つの愛を Yeah yeah」ですもん。そりゃあもう癒されちゃいますよ…(笑)。

この冒頭の流れで「これは!!」とやられてしまったので、そのあと超真剣に歌詞に見入りながら聴きました(笑)。
で、演奏終了後、一緒に見ていた弟に「これは売れる!絶対来る!ロングヒットする!うまいもん!思いのほかこの人たちうまい!」と興奮気味に喋り倒してました。
ま、この予想は当たったと言っていいですよね(笑)。

ポイントは、平易さだと思うんですよね。使われている言葉も情景もストーリーもこれでもかって言うぐらいにシンプル。そんでもって、的確。だから、すごくストレートに人に届く。
超当たり前のこと書いてますけど(笑)、これがね、それまでの日本のHIP HOPがなかなかできなかったことだと思うんですよ。やってたんだとは思いますけど、多分(知識ないので、わかりません。ごめんなさい(^^;;)。でも、少なくとも、それがメインの場で、つまり一般の私のようなリスナーに届くことはなかった。かろうじてそういう空気を持っていた曲だったなと思えるのは、スチャダラパーと小沢くんの今夜はブギーバックぐらいです。でも、それもやっぱり小沢くんマジックに見えてましたしね〜。

ただ、全部が平易なわけではないんですけど。SUさんとかイルのリリックはCDTVで一回聞いてさらっとわかるような詞じゃないですからね。でも、それは問題ないんですよ。いちばん言いたいことはすでにざっくりとストレートに届いているわけだから、あとはむしろじっくり読んでくれる人がじっくりと読んでなんらか感じてくれればいいわけで。
やっぱりこの直撃っぷりというのは、この曲のすごいパワーだったと思いますね。
サビを聴けば一発で届く。

この平易さ、ストレートさで、この曲は誰にでも開かれたとってもオープンな楽曲になりました。その広さ、オープンさが「ポップ」というものだと思います。誰にでも開かれた、誰にでも届きうる曲。
ま、降谷とか「ポップ」って言葉を嫌がるんで、「キャッチー」という言葉に言い換えてもいいんですけど(笑)。でも、とにかくこの曲はそういう曲です。だから、私はこの曲をポップだと認識していますし、RIPちゃんは基本的にはそういうグループだと認識しています。

んでもって、この曲は、RIPちゃんをメインのステージにまで押し上げたわけです。私もそうだったんですけど、この曲の存在で、この人たちは一般の土俵にいる人たちなんだと認識した。
RIPちゃんがそのあと普通に売れた理由はこれだと思います。
それまでのある程度名が一般に通ったHIP HOP系のアーティストでも、基本的には一般層からすると「HIP HOP村から出張してきた特別な人たち」という扱いだったと思うんです。それがRIPちゃんに関しては特別扱いではなくなったんだと思う。これは時代のせいもあるとは思いますが。ようやく本当にようやく、HIP HOPという音楽が普通になってきたということもあると思いますけどね。

…てな感じで、私は2001年後半のチャートを見ていたぞということで(笑)。
とりあえず終了!
(…なんかこれだけ長大に書いたわりには、当たり前のことしか書いてないうえに(^^;;、曲そのもののことをあんまり書けませんでした…)。

Posted by koko at 03:24 | Comment (0)
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