KOKO日記

アヒルと鴨のコインロッカー

[映像] 2009.08.02(Sun)

ずっと見たい見たいと思っていたのですが、レンタル稼働率が高いみたいでなかなか遭遇できなかったのがやっと借りられましたねん。誰が出てるかということもあまり認識せずに見ました(龍平がいることは認識してたけど。ハローバイバイの関さんが出てきてびっくらこきました(笑))。
なんだかすごく語りたい気分になる映画でありますが、同時にものすごく語りづらい映画でもありますな。伊坂作品は全体にそうですが…ネタバレをしないと語れないが、ネタバレはぜひともしたくないっていう…。とゆーわけで、これから見る人は回避よろしく。

私は伊坂作品は二作しか読んでないんでとても語れるレベルじゃないんですけど、なんかこう絶対的な悪がけっこういますよね。今回ももう本当に救いようのない悪がいます。でも、そういうのがあるのになぜかさらりと読めてしまうのが彼の作品世界の特徴だと感じるのですが、この映画はそういう彼独特の空気感がうまく映像化できているんじゃないかなと思います。すごーくいやなシーンはあるんだけどな(笑)。あと、もうひとつ伊坂作品の特徴と感じるのが、犯罪だよそりゃっていう行為がけっこう否定されないということ。犯罪を犯している側寄りで作品が書かれていることがあるんですよね。彼のこの辺の善悪の感覚ってちょっと独特で面白いなぁと思います。でも、ここら辺で伊坂作品が受け付けない人というのもいるだろうと思ってます。ラッシュライフの河原崎とか、そこまで彼の視点で読んでるだけにしんどい部分もあるし。
この映画も実にうまく伊坂作品を表現した結果だと思うのですが、そこら辺の境界が難しい感じになってて(笑)、受け付けない人もいるだろうなという感じもしました。
もう後半はドルジに感情移入して見てるから、やっちまえと思っちゃうし。いや、でも、それ犯罪…みたいな。つーか、警官二人!!すべてはお前らのせいだ!!まぁ河崎は仕方ないんだけどさ…でも、あんなことのあとじゃなかったら琴美と二人で受け入れられただろうしさ。悲しいなぁ…。最後はやっぱり死んだ設定が有力なんでしょうけど、伊坂作品なら死なないルートも十分アリだと思ったので私は死んでない設定で。神様に見てみぬふりを…ってのもどっちの意味でも取れるし、いずれにしても、映画のなかでは結末がどちらというのは確定できないと思いますんで。うーん、語りづらいな、やっぱ。

しっかし、役者さんたちがすごくよかったですね。濱田岳、瑛太、そして龍平、三人とも本当よかったです。役者さんたちの力がなかったら、この映画は失敗しかねなかったぐらい、難しい演技だったと思いますし。

さて、やっと懸案のアヒルと鴨を見られたので…フィッシュストーリー、早くDVDにならないかな!!!南朋さん見たいんだよう!!ゴールデン・スランバーも見たいのですが、南朋さんの役がそんなにいい役じゃなさそうなので、ちと心配。

Posted by koko at 04:00 AM | Comment (0)

インファナル・アフェア

[映像], [映像] 2009.08.04(Tue)

100円レンタルじゃなかったら、まず借りてくることはなかったでしょうね〜。なんかアタマにタイトルだけはずっとあったのですがアジア映画だということすら知りませんでしたから…(笑)。で、アジアの映画だと知ったときに評判が良いらしいということも知って、なんとなく気まぐれで借りてきてみました。そんな感じだったんで、見たのも返却期限ギリギリでもう諦めて見ないで返しちゃおうかな〜って状態だったんですが、いやぁ、無理して見てよかった〜〜!なんか知らないけどとても気に入ってしまいました。なんかハマってしまいました。ハマった理由が自分でもよくわからないんですけど(笑)、まぁとにかく面白かったです。
以下ネタバレ。

なにぶんこんな感じなので、ジャケットの裏に書いてあるような基本情報もまったく知らないまま見てましたんで、二人の置かれた立場を把握するのにちょっと手間取ってしまいました^^;;。いや、あの言い訳するとですね、若い頃の二人を別の役者さんが演じていて、この二人がよく似てまして(大人になった後の二人にじゃなくて、若い役者さん同士が…)、しかもわりと普通の見かけだったために周囲の若者にもまぎれてしまい、誰がなんだかさっぱりわからないまま10年前のシーンが過ぎちゃったのです^^;。それでもヤンの方は途中で自信がないながらもなんとなく個別認識できたので、トニー・レオンになったときもすんなり警察からマフィアに潜入させられたんだなってのは理解できたのですが、ラウの方が…^^;。あの冒頭のシーンの意味がまったく理解できないまま進んでしまったために、マフィアから警察に送り込まれたスパイという基本的な立場がかなり長く把握できませんでした(爆)。ああ、この理解力のなさが情けない^^;;。途中で「あれ?あれ?この人裏切ってない??いや、まさか…でもやっぱり裏切ってない???」みたいな感じでしたもん(笑)。自分の理解力のなさが情けねえ。でも、こんな状態でも、とても面白く見られましたから!!
でもやっぱ、私はずっとヤンに感情移入してみてしまったのですが、それはやっぱりラウの立場を理解するのに時間がかかったってのがあったかもしれないです。

最後が衝撃!!だったんですが。いや、まぁああいう映画なので、いつ死んでもおかしくないと思いながら見てたんですけど、でも、まさかあのタイミング…(号泣)。
と言っても、じゃあどうやって終わってほしかったのかと聞かれると悩んでしまいますけどね…。もうあのときはラウのほうにも超感情移入してしまってたので、ラウのことも助けてあげたかったんです。で、ラウと助けようとなるとヤンに見逃してもらわなくちゃいけないんですが…無理だよなあ…。ヤンは警官だもの。しかも、そのアイデンティティが失われる恐怖に常に追い詰められてるのをギリギリで耐えてた人だもの…。「俺は太陽に恥じることは何もしていない」っていう台詞を思い出すとね…。それを手放したらラウと同じ無間地獄ですよねえ…。そんなの可哀想すぎる。と思うとやっぱり二人とも救うのは無理なんだろうなぁとは思うのですが。でも、私は甘ちゃんなので、やっぱり生きててほしかったよう〜!!とショックなのですが。

とは言え、ラストはラウよりヤンのほうが救いがあるんですよね…。このエンディングは本当にすごいと思います。つーか、本当脚本がすばらしいですよね。これだけ作りこみながら、何を書くのかということを一切ぶれずに書ききった脚本って本当すごいと思います。ヤンが死んでしまった瞬間のラウの絶望的な表情、善になりたかったのにどうしても善になれない苦しさがすごく良く出てたと思います。そして、降りていくエレベーターから聞こえてくる発砲音…本当ラウが可哀想でした。でも、今までやってきたことを全部なかったことになんてできないから仕方ないんだけど…悲しくて切ないです。

しかし、ヤンを演じるトニー・レオンがむっちゃよかったですわ〜。おかしいなあ、レッド・クリフをチラ見したときに「どこがかっこいいのか全然わからない」とか言ってたんだけどなぁ…(笑)。でも、本当よかったです。ウォン警部が亡くなったあととかたまりませんでした。
女子二人はなんかそんなに要らなくね?という感じでしたけど、でも、ジャマになるほどでもなかったので、まぁいいかなって感じです。それに、女子がまったく絡まないのもね〜、ラウのほうはやっぱり善になりたかった一因に彼女のことはあったでしょうからね。

続編の2と3も見たいのですが、なぜか100円レンタルのお店に2だけが見当たりませんねん。3はあるのですが…。ぶっちゃけ2は若い頃の話でトニー・レオンとかがいないので、飛ばしちゃおうかな〜とも思ったのですが、3は前をちゃんと見てる人向きに作られているそうだししかも相当話が複雑らしく…過去話である2を飛ばすと理解不能に陥る可能性もあるかなぁと。つーか、なんで2だけないんだよぅ〜。

Posted by koko at 03:48 AM

Archive/August 2009

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